汗ばんだ額にはりついた髪をのけて、口づけたい衝動を抑えて顔を拭ってやる。ゆったりした寝息はほんのり微笑んだ唇から聞こえる。
それよりももう少し速い、ただしとても小さな寝息は傍らに眠る赤子のもの。
ぱたりと頭を同じ寝台に乗せて、フィンゴルフィンは天井を見上げる。妻も子も、目を開いたならばこれを見る。鮮やかな深い青に散る金。
かわいい星空だ。
「……縛れないな」
身を起こすと、やはり衝動は突きあげて、アナイレに屈みこんで口を吸った。赤子が不思議な色の瞳をみひらいている。
汗ばんだ額にはりついた髪をのけて、口づけたい衝動を抑えて顔を拭ってやる。ゆったりした寝息はほんのり微笑んだ唇から聞こえる。
それよりももう少し速い、ただしとても小さな寝息は傍らに眠る赤子のもの。
ぱたりと頭を同じ寝台に乗せて、フィンゴルフィンは天井を見上げる。妻も子も、目を開いたならばこれを見る。鮮やかな深い青に散る金。
かわいい星空だ。
「……縛れないな」
身を起こすと、やはり衝動は突きあげて、アナイレに屈みこんで口を吸った。赤子が不思議な色の瞳をみひらいている。