「無。それが、幸いってものだよ」
ノルドール・エルフ。
フィナルフィンの第1子。長男。
金髪、瑠璃の瞳。
女装していると、女装した美少年(美青年)に見える。
男装していると、男装した美少女(美女)に見える。
だから普段は服装やら装飾品やらが混ぜこぜの格好してる。
それこそエルフの本領発揮というか。性別年齢ともに不祥の“きれいないきもの”になっちゃうわけだ。
それがフィンロド。「最も美しく最も愛された」と言われる彼です。周囲もそれがフィンロドだとわかってる感じで。
フィンロドは超感覚判断タイプな気がします(気がする程度かい)。
利己的フィナルフィンの息子らしく利己的かと思いきや、どっちかと言うと、「わたしは自分が好きだから、皆も好きだよ?」的考え…ですかね。
人間もドワーフも別氏族もダイスキだ!とばかりに各地と交流持ちまくってますからね~。
しかしフィンロドというのは、ノルド王家で一番「どこか遠くへ」行きたがってるんだと思う。
でも凄くそれを恐がる気持ちもあって、だからなおさら「帰るところ」になりうるヴァンヤールの女性を愛したのではなかろうか…。
結局重石になるような関係にならず
(かつ、結婚していたとしてもおそらくフィンロドならば妻は置いて行っただろうな…トゥアゴンとは違って…いや連れて行くという選択肢は彼の頭の中には無さそうだし…彼女のために「残る」のでないと、結局重石の役割はできてないわけです)
フィンロドは新たな世界へ行ってしまった。
このひとは、何と言うか、「憧れ」とかそういうものでぽん、と行動出来てしまう…。
私の中でフェアノールとフィンゴンとフィンロドっていうのは何か「似てる」くくりに入れてもいいような気がするのですが、それはこの「何かひとつ」のために「それまでの全部」を捨ててしまうことが出来る、という性格(性格ですよ)なんではないかと思います。
(まぁどの方もなかなか理性的なので、ギリギリまで状況を優先させるわけですが)
フィナルフィンが「黒いヴァンヤール」だとすると、
フィンロドは「甘くないテレリ」な感じです(意味がわかりませんっ!)。
テレリの方々はその甘さ・しなやかさこそが魅力なわけですし、ヴァンヤールの方々はその白さ、というか邪気の無さ(ある意味で酷い)が魅力なんですが、そこらへんの雰囲気ではないのがノルドール。
ノルドール、おそろしい(えー?)。
それはそれとして、「信義ある」の添え名は納得ですね。うん。
頼れるひとではあると思います。ただ、やって来て去っていく不確定事項としての「頼れる」ではありますが…(笑)。
【私家版フィンロド】金/瑠璃 性別年齢:不詳の美貌と雰囲気。うつくしいいきもの。命を愛しみ生を肯い憧れと信じる気持ちで明るく進む。「優しい心の贈り物である憐れみ」を正しく実践してる。汚濁から目を逸らさないが故の清廉さと強さ。鮮やかにやって来て必ず去るので相手が否が応でも自立する。