ケレブリンボールとナルヴィの関係性について考えてみる

さて、泣いてるケレブリンボールとそれを遠くから見ていて今まさに近づこうとしているナルヴィ、から妄想が始まってるからそこに着地したい。 初対面ていうか初会話に……なるかな。なるといいなあ。

モリアの西門の壁はつるーっとしてて、あの時代サウロンが攻めて来るまでは基本扉も開けっ放しで門番がいるけど、壁のどこかにドワーフ的ステルス技術で隠れた見張り台があるといい。二本の柊あたりまで見えるやつ… 東が正門で西は非常口だったかと思うけどそれだとベレリアンドと没交渉すぎるかな?
エレギオンとの交易でつくられたって言われるくらいなんだから、西門が元からあったとしてもすごく小さい扉を拡張したり中の通路整備したり(まあ、いきなり階段みたいだけど…)したって話だろうなぁ。裏口からようこそー!みたいなのは正式交易するようになったら失礼だし。物資が行き交うものだし。
ナルヴィが生まれた頃にはもうエレギオンとの交易は始まってたと仮定して。西門の二本の大きな柊はナルヴィにとっては「自分が生まれるよりちょっと前に」植えられたものって認識。エルフはともかくドワーフならまだ年月をはかるのに自分の生まれ年に近いか遠いかって感覚あると思う。
ちびナルヴィが一方的に見かけてたら楽しいと思ったんだ…! 何せ奴ら(エルフ)ぱっと見何の変化もありませんからね……
生まれるより前から交易してたら、たまにエルフがそのへんうろついてるってのが日常な時期のカザド=ドゥムに住んでるってことで、色々聞きはするしそれなりに交流もするけど、ナルヴィにとってエルフって終始わけわからん存在だったら楽しいなと思う。

多分その後深く知るエルフが変人なのも原因。

「エルフってのは泣きすぎると死ぬらしい」て聞いていざそのへんに来てるエルフ見てみると確かに感情の起伏が少ないっていうか、笑うのも怒るのもなんか静か。と思っていて、泣いたらひからびるのかなーと想像してたら、実際泣いてるとこみたら溶けちゃう系だったとかでやばい死ぬの納得かもしれない…
別にわざわざ見たつもりはないんだけど、ケレブリンボールが誰にも見られてないと思って泣いてるタイミングをナルヴィが幼少期と青年期で一度ずつ目撃してるといいな。で、三回目の目撃時には近づいてみようと思って行動する。ケレブリンボールがエレギオン領主だって絶対気づいてない。気づけないよ。
ケレブリンボールは興味があるものを凝視する癖があって、ただその対象が物じゃなくて見つめ返された場合、ぱっと視線を逸らして見てませんよみたいにする人見知り的なものがある妄想。クルフィンに母親似だと思われてた凝視癖、人見知りの方は父親似。体格は良いんだけどなんか手足長すぎるバランス。

ケレブリンボールがまだ大して仲良くもないのに「君の傍にいたい」って言ったらナルヴィは「お前さんがそうしたいなら」って鷹揚に受け入れてくれるようなイメージで素敵。
ケレブリンボールはモノへの執着よりヒトへの執着が凄いイメージがある。むしろモノへは一種の罪悪感。なんでもあげちゃう傾向。 ヒトへの執着はしてるんだけど、愛で殺す系であって束縛する系ではない。愛情ドッチボールっていうか返ってくるのあんまり期待してない。ある意味心は閉じちゃってる。
ナルヴィはケレブリンボールが「閉じてる」のをわかっていて、開かせようとは思ってない関係かなと。そのままキャッチ。たまーにぽろっと出てくるいちいち重い諸々も受けとめてくれる。 私はここにいて、お前さんはひとりじゃないよ、みたいな。 泣いてた理由とかも知らないままでいるといい。
ケレブリンボールもわかってほしくて泣いてるわけじゃなくて、ただ溢れちゃっただけ。何かが。だから傍らにいてくれたらそれだけで。 ナルヴィに幸せでいてほしいっていうのはケレブリンボールが思ってることなのかな~と。安心で安全な場所で幸せになってほしい。私が傍らにいられたらなお嬉しい。
ナルヴィはケレブリンボールを大事にしてると思う。泣いてるとこから認識したから保護者気分も混じってるかもしれないけど、心配しつつ大丈夫なのはわかっていて、大事にしてる。大事なひととか大切なひと、ではなくて「だいじにしてる」。存在そのものを愛おしんでるっていうか……だいじにしてるの。

ケレブリンボールの父に対する思いは「客観的に見て悪い奴なのは理解しているが、私は好き」なのでナルヴィの「全くエルフはわけわからんが、お前さんのことは大事だよ」というのと感覚としては同じな気がする。気持ちを分離してるというか、それはそれこれはこれ?

出会いがうっかり慰めちゃったというか泣いてるエルフ拾っちゃったというか、懐かせてしまったというかなナルヴィ優しい。 もだもだしながら距離縮めていって、すっかり仲良くなったあたりで「エレギオンの領主ってお前さんのことか…」って気づくとかわいい。あとお互いの作品見たことないと楽しい。

ナルヴィ「お前さんのことを良く知る前に作品を見るべきだったな」
ケレブリンボール「どうして?」
ナルヴィ「私にはまともな評価は出来そうにないよ」
ケレブリンボール「? わたしはナルヴィの作品大好きだ」
ナルヴィ「お前さんのそういうところがだな…、うむ、あー、その、私も好きだ」

ナルヴィがオブラートに包んでデレてくれるのに天然デレ直球だいしゅきでクラッシュするケレブリンボール。これぞ花畑級ボケの所業。お互いデレてるからいいのか。 ケレブリンボールは好意を伝えて良いと確信したら容赦なく直球デレてくる。素で。真面目に。あんまり人の話は聞いてないそこが花畑級。

そういえば第2紀のクウェンヤ使用率は限りな~く低いと推測できるけど、本当に色々いっぱいいっぱいな時ケレブリンボールは間違いなくクウェンヤでこぼすだろ…。しかも火精家のクウェンヤ(ちょっぴり古風)だろ…。何言ってるのかマジでわからんてことになりそうな。それで何か書けそうな~。
ドワーフもノルドールも他言語に強い種族なんだから解ろうと思えばちゃんと理解できるだろうに、敢えてお互いそれは学ばないスタンス。
火精家のクウェンヤとクズドゥルね。お互いぽろっと母語が出るくらい気を許した仲だけど、ぽろっと出たのは詮索しない。
聞かせようとか分かってもらいたいことならちゃんとそういう風に伝えてくる、基本表現がまっすぐなんだと思うんですよメルロンコンビ。伝えようとしてきてないことを正確に把握しようとは思ってない。だけど心境とかはわかりあえてる。ならばよし。

ケレブリンボールが花畑級なのはやっぱり父&おじに凄く愛されて育った、かつ自分が凄く愛されてることを良く分かってた前提があってのこう一族的所業としてはイロイロ誇りにくいヒネリが入っての結果かなと思っている。逆に同族じゃないナルヴィに話す時には若干「好き!」が洩れてる。